Keynoteを使った遠隔講義

Keynoteを使った遠隔講義

遠隔講義とかリモートとか名前はなんでもいいのだが、準備がめっちゃ大変。結構世の中の人たちは「大学教員は春休みが伸びていいね」とか「授業なくなって楽なんでしょ」とかいうのだが全然そんなことはない。コロナ対策関係の会議と遠隔授業の準備だけではっきり言って平時の授業期間より遥かに忙しい。

今年僕はYouTubeでやることにしました。普段の時間割通りにキャンパス全体がリアルタイム双方向で講義やるにはうちの大学は回線が細すぎるという話なので(それもにわかには信じがたいが)。

基本WebClassでやらなきゃいけないんだけど、とはいえWebClassで動画見るのはちょっと融通効かなそうなので、WebClassの各講義回のところにPDFの資料とYouTubeの限定公開のURL貼っといて各自で受けてもらう感じにします。これで何回目の授業の内容がなんなのかはWebClass上で明確化されるしいいでしょ。質問とかディスカッションはWebClassの掲示板に。

keynoteでの動画作成

講義動画の作成にあたっては、本当は僕の姿も見えていた方がいいのかもしれないけど、うちのリビングでそういうことはできないので講義スライド+音声でやります。やり方としてはkeynoteの「スライドショーを記録」機能で。これめっちゃ簡単。

keynoteのバージョンによってスライドショーを記録のボタンの位置がちょっと違うので注意。これやると発表者ディスプレイが立ち上がるので、左下の録画ボタンを押す。

これであとはそのまま喋ればスライドショーの動画と音声を合わせた動画が作成されるので、

ファイルからムービーで書き出せばm4vファイルとして吐き出せる。再生のソースが「スライドショー記録」になっていないと意味がないので注意。

音声関係

もちろんMacデフォルトの内蔵スピーカーで録っても別にいい。別にいいけどうちはちょっとこだわることにした。もともと家には単一指向性のダイナミックマイク(SHURE SM58: いわゆるごっぱー)と無指向性のコンデンサーマイク(Blue Microphones Blue Bird SL)があり、本当はコンデンサーで撮りたかったのだけどかなり高い精度でエアコンとかの音まで拾ってしまうのでやめた。レコーディングのノリで1時間半空調を落として喋るのは無理。

ごっぱーからBehringerのインターフェースQ502USB XENYX(これホームスタジオとか軽い配信ぐらいならめちゃくちゃコスパ良い)経由してMacに繋いで、録音の際には入力装置がインターフェースになっていることを確認する(これなってないと内蔵マイクから録音することになる)。

環境設定のサウンドから触ってもいいけど、option押しながらスピーカーアイコンをクリックすると入出力のソースが選択できる。

ノイズ処理

録ってからも実は問題で、リビングで撮るのでどうしても環境音が入ったり、音量がぐちゃぐちゃだったりとかしてしまう。ノイズとか音量とかは面倒だけど調整する。とは言っても自力でやるわけではなくiZotopeのRX6に丸投げする。RX6はm4vをそのまま読み込んで処理できるので神。

NormalizeとDe-noiseをサクッとかけるだけでいい。De-noiseはAdaptive ModeでOptimize for: Dialog, Filter type: Surgicalにしとけば適当にいい感じにしてくれる。

最後にチャプター分けとか喋り失敗したところとかを削除する作業をiMovieで(研究室のMacだとサイトライセンスでAdobe CC契約してるからPremiere Pro使えるんだけど…)済ませて完成。mp4で吐いてYouTubeに限定公開する。

できた。んでここで書いてる内容って普通に授業やるだけなら丸ごと一切いらない工程なんだよね。遠隔は仕事が増えるなあ。