豚の軟骨でカンタン地獄豚骨ラーメン

本日付で30歳になった。

誕生日だし少し凝った料理でもするかということでマックスバリューを物色していたところ、豚の軟骨を見つけた。ということで煮込んで豚骨ラーメンにすることにした。以前書いた神々の闘いこと『低温調理 vs. 圧力調理』が地味に検索で読まれているようなのでこちらも書き残しておく。

298円。安い。小ぶりではあるものの、大きいと処理が面倒なのでサイズ感としてはちょうどいい。後から振り返るともう1パック買っておけばよかったとも思ったが、今回の量で2パックも入れたら即死豚骨ラーメンになってしまう。

今回はあくまで軟骨を煮込むのが目的なので、味付けには適当に生ラーメンの液体スープを使う。なんかマルちゃんのやつ。そして私の料理は基本的に全て感覚によるものなので、以下に示すものも当然ながら全て”適量”となる。

とりあえずSirocaの電子圧力鍋に豚軟骨、白菜、赤ワイン、ニンニクチップを放り込んでいく。カット野菜がなかったので、肉以外に買ったのは白菜ともやしのみ。

圧力鍋に水を入れすぎた状態で加圧すると嫌なことが起きる気がするので、入れるにしても後から入れることにする。とりあえずは無水鍋の要領で野菜の水分を使うべく白菜を入れられるだけ突っ込む。白菜なんてどんだけ入っていても困らない具なので、押し込んで敷き詰めた上に肉塊を乗せる。そこに適当に赤ワインをかける。ニンニクチップも適当に砕いて振りかける。ちなみに今回はやっていないものの、ニンニクチップはあらかじめ油で炒めておくと完成時の地獄感が増す。

この時点で既に地獄豚骨ラーメンの片鱗が顔を覗かせているのがわかる。割とハードになるのでニンニクチップは入れなくてもよい。

ちなみに普通こういうのは肉を軽く焼いてから煮るものっぽいのだが、圧力鍋とフライパンの2つも使うのはめんどくさいので省略。圧力で全てを解決する。

圧力鍋のレシピにもある通り、牛すじ煮込みなんかを作る場合で加圧15分が目安なので、それに倣って加圧調理で15分、減圧含め30分弱くらいで肉の処理が終了する。

当然ながら白菜からは水がしっかり出ている。肉はもう少し形がなくなるかと思っていたけど、さすがに15分ではこんなところだろうか。長くやった場合にどう変わるのか、近々また試してみることにする。

しかし、蓋を開けた瞬間の香りでラーメンにするのがもったいなく思えてきて、料理を続けるかその場で3分迷った。このまま酒を出してきて、肉にほんの少し味付けしてかじるだけでおそらく十分に旨いことが予想される、それくらいの芳醇さ。

この時点で白菜は水分を抜かれ形を失いかけている。肉は(大丈夫だとは思うけど中の状態もわからないので、もう少し加熱すべくまだ食べてはいないものの)柔らかそうな雰囲気を醸し出している。

この圧力鍋はこのまま電気で加熱できるので、この状態で加熱しながらもやし、生麺、スープ、生卵などを順次よきところで投入しつつ煮込んでいく。基本的にはもやしと麺に最低限火が通ればあとは個人の好みと衝動に任せればよい。最後に適当にきざみねぎでも振りかけておけばいい。

完成

地獄豚骨ラーメンが完成した。基本的に見た目にはこだわらないのだが、この見た目ならガチめな豚骨ラーメン好きの100人中98人は食べたいと答えるであろう。そんな堂々たる出来栄えである。こんなに綺麗にできるなら彩りのために紅生姜でも用意しておけばよかった。

うま。神。

豚骨ラーメンがというよりも、何も参考にせずともここまで作りきる俺の発想力が神。やはり料理には経験効果が強く働く。

普通、本物の豚骨からスープを作る際には臭みを取るために一度よきところで茹で汁を捨てるものだが、今回は小さな軟骨4つだし加圧時間も15分だしということであまり考えていなかった。とはいえもともとのラーメンのスープに加えて軟骨でスープがさらに濃厚になるので、基本的には水を足した方がいい程度の濃さにはなる。特に最初の白菜が少ないと地獄スープになる。何しろ今回は一回も灰汁を取っていないのだ。

去年本物の豚骨を寸胴で半日煮込んだ時には部屋についた臭いが取れなくてもう二度とやらないと心に誓ったが、さすがに圧力鍋でそんなことは起きない。

結論:簡単でしかも旨い。また作る。圧力鍋は神。