自分と自分と自分のトロッコ問題

リスクに対して日本とイギリスの中間ぐらいのバランス感覚がほしい。外出したら大半の人は一応マスクしてるけど、その分経済活動は活発化させるし海外との往来も止めない。現実には哲学者マークス・ガブリエルの言う通りになってしまった。個人的には彼の主張はあまり好みではなかったし、実現するとも思っていなかったので本当に残念な気持ちになっている。

日本は仮に功利主義(簡潔にいうなら社会全体でなるべく助かる人が多くなるように行動する)的に考えてしまうと、年齢中央値48.4歳の国であり必然的に若いやつが損すればいいことになってしまう。つまるところ、日本は世代間トロッコ問題で一直線に自爆に向かう。

気づくべきこととして、この国で自分を守るために若いやつらをいじめることは10年後の自分の首を締め上げているのと同じであり、いまトロッコをぶつけようとしている先にいるのは未来の自分自身なのだということをもっと考えた方がいい。これは脱成長などの議論にもいえる。そういう意味では、成田悠輔の「若者は選挙に行くより独立国を作るべし」はあながち間違っていない。