音響・スタジオ設計など

しばらく劇的にいろいろ詰まっていてあまりゆっくり物を考えたりできなかったのだが、この週末は久々に人間的な休みを取ることができた。

しかし、個人経営の薄暗いお洒落な喫茶店でひとり伊坂幸太郎の短編集なんか読んでたらもうすこし人生がドラマチックになっていてもいい気がするんだけどね。とはいえ、普段はブレンドしか頼まないのに人を連れて来た時だけブルーマウンテンを頼む俺の浅ましさをマスターは見抜いていることだろう。

そもそも髪が毒を持った虫みたいな警告色の俺に何かを期待する資格などないし、何より他人に何かを期待してはいけない。

スタジオアップグレード計画

またアップグレードするのかよという話ではあるのだが。うちのスタジオはスピーカーにずっとM-AUDIOのBX5 D2を入れているんだけど、正直音の輪郭(特にキック)がぼやけているのであまり使っていなかった。とはいえ、数百万のスピーカーを試聴しに行ってから家でこのスピーカーで続きを聞いたら幻滅するのは当たり前の話で、冷静に環境を考え直して防音・吸音が不十分だということに気づいた。最終的にはそれなりにいいもの(GENELEC 8040Bあたり)を入れたいけど、とりあえずは環境の改善に力を入れたほうがいいという結論に至った。

防音周りとしては、うちは積水の割と築浅の鉄筋マンション角部屋なのでそれなりに防音性能はあるのだが、とはいえ前からスピーカーを鳴らした時のキックの共振が気になっていたので、とりあえずスタジオエリアには防音マットを導入することにした。信頼のソノーライズの防音マットZS(厚さ20mmタイプ)は、910mm×910mmサイズで 1枚16kgというなかなかの代物だ。これをとりあえず床に敷く。

一方の壁については、角部屋で隣まで音が行くことはまずないので吸音処理だけにして、壁に安めの吸音材を貼る。おそらく在庫処理の関係だと思うけど、ウレタンの50cm四方の吸音材(厚さ5cm)20枚入りがamazonで異常な値段(1枚あたり500円で12枚入りより安い)でラスト1点だったので即買いした。

あとオーディオインターフェイスに関しては、ここ2年ほどBehringer XENYX Q502USBというオーディオインターフェイス兼宅ミキサー(PCに接続されていなくてもスタンドアローンで卓ミキサーとして使える)を入れていて、これは「昔の安かろう悪かろうのベリンガーからは随分変わったよ」という諸先輩方からのお言葉を信じて購入したものだったのだが、残念ながらうちには合わなかった。とはいえ自分一人の趣味としての最低限のホームスタジオぐらいなら全く問題ないクオリティなので、今後もライブなどでは使っていくつもりだということは申し添えておきたい。

Behringerはもともと中の基板の回路が独特だということはずっと言われていて、実際相変わらずルーティングがなんとも言えない挙動なのは変わらなかった。ということでレコーディング時のマイクのモニターと音楽のループバックの制御がちょっとアレで、つまり人がレコーディングしにきた時に不便なので買い換えるというだけの話。

そこで何を買うかという話になるのだが、そろそろラックにしたいという思いが強くなってきたので、憧れのUniversal Audioのラックマウントのインターフェイスにしようかと思っている。Universal AudioのオーディオI/OたるApolloシリーズでラックになるのはX6(Universal Audio Apollo X6)から。

ラックに収まるApolloシリーズには圧倒的な格好良さがある。そしてUSB Type-CでのThunderbolt 3接続は個人的には5Gぐらい夢がある。ラックを床に置くと不便なので、スタジオデスクのPCモニター下に入れるつもりでいる。

あとヘッドフォンはここ10年ずっとDENONを愛用してきたのだが、残念ながらもともと海外限定モデルだったHP1000がいつの間にかディスコンになってしまい、今あるのはおそらくHP500だけという状態なので、次はついにSHUREに変える。グレードとしてはSRH940ぐらい。そろそろフラットで原音に忠実なヘッドフォンに慣れていかないと耳が壊れる。

ていうか、こんなに音楽にお金をかけるのは馬鹿なんじゃないかという葛藤は定期的にあるのだが、まあ車のカスタムとかに比べれば安上がりな趣味だと言い聞かせている。何より、僕がこの人生で最もお世話になった方は「数十万かそこらで世界のプロフェッショナルと同じグレードのものが買える趣味は幸せだし、一方でそれでは到底手が届かないような価格帯の趣味ならそれはそれで夢がある」という完全に正しいことを先日も言っていた。要はなんでもいいのだ。僕の場合変に貯金なんかすると怠けるので、大学院生の頃と同じで常に欠乏感があるぐらいでちょうどいいのだ。