ChatGPTと最近のこと

およそ半年前から僕がやばいやばいと騒いでいたChatGPTの認知が、ここ1ヶ月くらいで急激に世間一般まで広まった印象がある。あの頃は「よくわからんけど、まあこいつがこんだけ騒いでるんだからやばいんだろう…」ぐらいにしか思わずに通り過ぎていった人々から、最近になって大量の連絡が来るようになった。僕自身は体感として、いつも社会から3ヶ月ぐらいだけ早いという印象なので、その間にいかに最新のものを取り込めるかという勝負を20代からずっと続けている気がする。体力勝負すぎる。

大学院(M1)から機械学習をはじめて10年近く経ったけど、未だかつてこれほどまでに市井の人々の注目がこの分野に集まったことはなかった。backpropやGANの登場でさえ、それにより出てきたものを僕らはAIと呼ぶことにはためらいを持っていたように記憶している。

こんな感じで僕は相変わらず好きなことばっかやっており、それ以外のことが全くわからない。今の大学での仕事も5年目に突入したものの未だ学内のシステムが何一つわからない。しかしありがたいことにAI関係のアドバイザーやコンサルの仕事もいくつかいただいている。お金はどうでもいいのでとにかく僕に最新のMacBook Proを買ってください。会社資産で買って貸し出し扱いにしてもいいから。頼む。Mac Studioでもいいです。

(しかし、こういうところでお金はどうでもいいとか言ってしまうあたりにつくづく研究者という人種の商才のなさが滲み出ている)

僕自身は今月末に投稿する論文でもTransformerエンコーダーを取り入れている関係上、GPTモデルのこともそれなりには勉強しています。ChatGPTの内部構造は明らかになっていないものの最低限のイメージはつくので、4月からのマーケティング情報システム論でChatGPTの中身の話でもしようと思う。思えばブロックチェーンが登場した頃にも、僕はあの技術をボロクソにこき下ろしながら、社会に与える影響を推し量るため裏で必死に勉強していた。

しかしながら、朝から晩までMacBook Proを携え、必要なものはAmazonで仕入れ、ブレストにChatGPT Plusを呼び出し、コーディングではGitHub Copilot、実際の解析にはColab Pro+となると、まったく海外資本に研究費を吸われるばかりだなあと思う。