迷惑がかかるので店名は出さないけど、飲んでた珈琲の中からとても肥えたハエの死骸が出てきてその複眼と目があった。注文時から既に入っていたわけではなく、あくまで俺が飲みながら作業してる間に入ったんだと信じたい。この1年は手術入院とかいろいろあったけど、これがダントツで一番嫌な出来事になりそうな気がする。
痩身と耳管
マルファン症候群に加えて手術後からの体重減により、痩せすぎて耳管開放症が再発した。再発しただけならまだしも現状で症状は悪化の一途を辿っている。仕事のない日は1日5食ぐらいは食べてるにもかかわらず。
マルファンあるいは耳管開放症の同志のため、参考までに最近の食生活について書くと、最近ファミマで売っている冷凍の成型豚バラ肉に大変はまっており、同じくファミマの肉入り冷凍カット野菜と一緒に買って、豚バラ半袋分と野菜全部を鍋に突っ込んで煮たったら袋麺を入れて食うのをひたすら繰り返している。これを1日3回は食べているのだけれど、全く体重が増える気配はない。これ以上どうしろというのだろうか。
この病気は仕事に大きな支障をもたらす。耳管が開いていると立ったままでは自分の声と息が鼓膜まで反響して話ができない。つまりこのままいくと対面授業ができなくなる。大学からも心配されているので、そう遠くないうちにわたしの対面授業は終焉を迎える。まあ僕の授業は前半は人気あるけど後半に行くにつれてみなさん飽きて授業出なくなるからちょうどいいといえばちょうどいいんだけど。
耳管開放症の人間にとって運動ほど苦痛なものはないが、なるべく横に近い体勢でトレーニングするためには腹筋・背筋・プランクぐらいしかない。自分の体感では、首回りに脂肪でも筋肉でもいいからついてくれると気圧調整ももう少しやりやすくなるのではないかと思う。ジメジメしていると本当に辛い。(僕の場合耳管は開放側が多いのだけれど、体調によっては狭窄する場合もある。狭窄していれば動きやすいのかといえばそうではなく、今度は鼓膜が張ってしまってとにかく痛いし、これはこれで音が聞こえづらい。)
術後3ヶ月経っても左鼻からのみ無限に鼻水が出るという闇の症状も続いているのだが、耳管開放症の人間は(鼻水にせよ鼻詰まりにせよ)鼻すすりで鼓膜に内圧がかかって開放しやすくなる(ちなみに思いきりすすると狭窄するがこれもよくない)。12時間おきに確実にアレグラを飲んでいていもそんなにおさまらないので非常につらい。マルファン症候群にせよ耳管開放症にせよ外側から見えない症状ばかりなので困る。コロナ唯一の恩恵は、通勤時間さえ避ければ基本的に電車では座れることだ。あとは職場周りの八事山が丸ごと平地になってくれればもっと生活しやすくなるのだが。
前から思っているんだけど、耳たぶの裏から骨にボルトを入れてネジで締めておいて、気圧や体調によって自分で耳管の開き具合を調整できたらどれほど良いだろうか。そんな野蛮な治療法は絶対に実現しないが。
病気が多いというのは全くもって生きづらいもので、次は背骨か水晶体の手術になりそうだ。このままどんどんいろんな手術で体のパーツを人工物に取り替えていくと、いよいよ俺自身テセウスの船になってしまって、いつの間にか違う人間になっているかもしれないと思う瞬間がある。アイデンティティはどこに宿るのだろうか。
こんな体調なのに10月は狂ったように忙しいのでなんとか生き抜いていきます。