寂しげな30代は風に任せて歌う

自分で仕事を入れすぎたのが悪いのだけれど、ここ2週間ぐらい異常な忙しさで各所に迷惑をかけてしまった。

忙しさというのは人をどうにかしてしまうのか、どうも漠然とした機嫌の悪さみたいなものが続いていた。特に先週のゼミ中の不機嫌さはちょっとおかしいものがあった。

もちろんそれはただ単に俺のメンタルが不調だったこと、あるいは自分で自分の機嫌を取れなかったのが悪いのだけれど、そこで新しい発見があった。仏頂面でなんかあるとすぐ怒るおじさんみたいなののメンタルにはこの日の状態とかなり近いものがあったと思う。

そう、おじさんたちも不安なのだ。

僕はもともと18ぐらいから今まで一貫してメンヘラなので(じゃなきゃこんなブログを10年も続けるわけがない)明確な変化にはあまり気付いていなかったが、普通の人だってなんかよくわかんないけどとにかくなんとなく不安なのだ。

おそらくこれはいわゆるミドルエイジクライシス(Middle-Age Crisis)というやつで、現状をこのまま続けていていいのだろうかという漠然とした不安に襲われているのだ。

最近のジェンダー論のような話でもよく出てくるが、おじさんたちというのは基本的に気丈に振る舞わなければならず、つまりは弱みを見せる先がない。そういうのがプライドと絡みあって要らぬ怒りに繋がっている気がする。

先日はコンビニで、並んでいる列があるのに気づかず直接レジに行った老人が諫められ、顔を真っ赤にして怒鳴り散らしていた。さぞ恥ずかしかったのだろう。

僕も先日、自分の授業前に教室でゼミ生に話しかけているつもりでひとしきり喋って振り返ったら誰もいなかったが、そこで顔を真っ赤にして怒鳴り散らしていたら俺はもう終わりだ。

自分の機嫌を取るために馬鹿ほど買い物をしたのでまた紹介しようと思う。

…しかしミドルエイジクライシスの日本語訳が「中年の危機」なのもうちょっとなんとかならなかったかね。自分がいま中年の危機に陥っていると思うとかなり恥ずかしいのだが。