Junichiro NIIMI Research Information

新美潤一郎のウェブサイト

所属 / 背景  

1. 現在の所属

  • - 理化学研究所 革新知能統合研究センター (RIKEN AIP)
  • 経済経営情報統合分析チーム 特別研究員 [チームHP]
  • - 慶應義塾大学(研究員[産業研究所], 非常勤講師)

2. 主要な所属学会

  • - 日本マーケティング・サイエンス学会 (Japan Institute of Marketing Science, JIMS)
  • - 人工知能学会 (Japanese Society of Artificial Intelligence, JSAI)

3. 学歴

2006 - 2009
愛知県立横須賀高等学校
2009 - 2013
名古屋大学 経済学部経済学科
学士(経済学)
2013 - 2015
名古屋大学大学院 経済学研究科
修士(経済学)
2015 - 2018
名古屋大学大学院 経済学研究科
博士(経済学)

研究業績  

マーケティング・サイエンス分野を中心に、統計モデリング、機械学習、深層学習等を用いて消費者の将来の行動や競合他社の利用頻度を予測する研究を行っています。

1. 学術論文

消費者の異質性を考慮した競合他社での行動の予測
新美潤一郎・星野崇宏 (2015)「ユーザ別アクセス・パターン情報の多様性を用いた顧客行動の予測とモデリング」『応用統計学』 44(3), 121-143. [査読あり]
J-STAGE ResearchGate
機械学習を用いたオムニチャネル購買の同時モデリング
新美潤一郎・星野崇宏 (2017)「顧客行動の多様性変数を利用した購買行動の予測 -Deep Learning を応用した実店舗・Web・モバイルの多面的な分析-」『人工知能学会論文誌』32(2), B-G63_1. [査読あり]
Predicting Purchases with Using the Variety of Customer Behaviors -Analysis of the purchase history and the browsing history by Deep Learning-
J-STAGE ResearchGate
消費者の行動の多様性が有効な構造とRFMCとの比較
新美潤一郎 (2017)「消費者行動の多様性指標の提案と閲覧・購買行動の予測への応用 理論的背景と他指標との関連の検討」『経済科学』65(3), 45-55.

2. 学会発表

消費者の異質性を考慮した競合他社での行動の予測
新美潤一郎・星野崇宏(2014)「ユーザ別アクセス・パターン情報を用いた,競合サイトでの閲覧・購買行動の予測」日本マーケティング・サイエンス学会 第95回研究大会, 関西学院大学
J-STAGE ResearchGate
深層学習を用いたデータ融合手法の提案
新美潤一郎・星野崇宏(2017)「Deep Boltzmann Machine を用いたデータ融合手法の提案 - Data Fusion Method with Deep Boltzmann Machine」2017年度 人工知能学会全国大会(第31回), ウインクあいち
ResearchGate
多様性指標の構造とRFMC分析との関連
新美潤一郎(2017)「消費者行動の多様性指標の提案と閲覧・購買行動の予測への応用 理論的背景と他指標との関連の検討」日本マーケティング・サイエンス学会 新しいデータと競争環境の下でのマーケティングサイエンス研究部会, 慶應義塾大学
スマートフォンの位置情報を用いた購買予測
新美潤一郎・星野崇宏(2018)「位置情報データによる競合店舗の利用状況の多様性を用いた購買予測手法の提案」2018年度 人工知能学会全国大会(第32回), 鹿児島城山観光ホテル
[Atlas]

3. その他

海外ポスターセッション
Junichiro NIIMI, Takahiro HOSHINO. (2015). How Often Do Your Customers Purchase From Your Competitors? -Analysis of Users’ Online Browsing History-, PhD Professional Toryumon NC Ambition Camp, North Carolina State University.
株式会社インテージ『インテージ×Magellanで切り拓く汎用的なマーケティング・ミックスモデルの実現』
私の研究論文を引用いただいております。
東洋経済オンライン『世界が求める新しいグローバルリーダーを輩出』
大学院時代に所属していた博士課程教育リーディングプログラム「PhDプロフェッショナル登龍門 Gateway to Success in Frontier Asia」での私と日本IBM様の活動についてご紹介いただきました。

研究関心  

1. マーケティング・サイエンス

企業から提供いただいたマーケティングの実データを用いた統計解析で 消費者の「将来の購買時期」「競合他社での行動」等を予測。 通常の企業活動では得られないこれらの情報を予測することで 企業活動へ活用することを目的としています。

1.1 シェア・オブ・ウォレットの予測

 マーケティング分野における重要な課題として、 「自社顧客が競合他社でどれほど購買を行っているかを予測する」という点があります。これは消費者のあるカテゴリ全体への支出自体を伸ばすことは難しいという前提に基づいています。たとえば、スーパーマーケットでの日用品への支出額自体を増やすことは難しいものの、スーパーマーケットのうち自社利用の割合を増やすことは戦略次第では可能となります。
 たとえば市場における相対的なロイヤルティの把握方法には、「ある市場における消費者の支出全体における自社への支出額の割合」としてのシェア・オブ・ウォレット(share of wallet: SOW)があります。各消費者へのマーケティングを最適化するにあたり各顧客のSOWが把握できれば、自社への支出割合の低い顧客のみを中心に効率的なマーケティング展開が可能となります。
 しかしながら、企業は自社で保有する消費者に関して、自社を一歩出るとどのような行動をしているのかが全くわからないという問題があります。すなはち、競合他社と比較した自社への相対的なロイヤルティの高さは簡単には得ることができません。
 研究では主に企業が自社で保有する顧客データ(ID-POS: 購買履歴データ、自社ウェブサイト閲覧履歴データ等)と、外部で収集されたデータ(市場調査データ、ウェブ閲覧履歴データ、位置情報データ等)を統計処理を用いて結合させることで、消費者の競合他社での購買を含むSOWを推定する手法や、より高い精度での予測を実現するための指標の開発等を行なっています。

1.2 多様性変数を用いた消費者の異質性の考慮

 市場には多様な消費者が存在しています。これは単なる属性(デモグラフィック情報[年齢・性別等]、サイコグラフィック情報[趣味])だけではなく、ウェブ閲覧や商品購買などにおけるあらゆる異質性(heterogeneity)を含みます。このような広い意味での「消費者の異質性」を考慮したモデリングを行うため、予測モデルの作成にあたり新たに「多様性変数」をを定義することで、消費者の興味関心や行動の幅広さを指標化して解析に取り入れています。  例として、ECサイト(オンラインショッピングサイト)における購買行動の予測を行うにあたり、消費者のウェブサイト閲覧の幅広さを考慮することは有用だと予想がつきます。しかしながら、企業は自社顧客のウェブ閲覧について(当然ながら)自社サーバ内の情報以外は得ることができないため、これを情報としてモデルに取り入れることは難しいです。そこで、ウェブ閲覧時にサーバに収集されるリファラ情報(参照元:あるWebページにアクセスした際に自動的に収集される、その直前に閲覧していたウェブサイトのURL)に着目します。自社サイトに流入する際のリファラ情報のみを抽出することで、自社サイトへの流入経路としてどのウェブサイトを閲覧していたのかを知ることができます。  しかし自社サイトへの流入経路がわかっても、その数のカウントだけでは消費者の日常的なウェブ閲覧をし評価することはできません。例として次の3人の顧客A, B, Cを想定した場合、リファラの数を用いて「顧客Aがいつも同じサイトから流入している」という事実はわかるものの、顧客B, Cの明らかに異なる閲覧行動(様々なウェブサイトからほぼ均等に流入する顧客Bと、基本的には特定のウェブサイトから流入するものの時々異なるウェブサイトを経由して流入する顧客C)については年別することができません。
この異質性を判別するためには、これまでに用いられてきた変数に加えて、特定のリファラへの「依存度」を示す変数が必要となります。研究ではこれに、市場の寡占度を数値化する指標であるハフィンダール・ハーシュマン変数を用いることで、顧客の競合他社の利用や将来の購買等の予測について従来より高い予測精度を達成できることを示しております。


1.3 データ融合による顧客情報の予測

 自社の購買履歴データと外部の生活調査データ等を組み合わせることで自社顧客の外部での行動(日常行動・興味関心・競合他社の利用頻度等)といった情報を得ることを考えると、通常これら複数のデータでは顧客と調査対象者が重複していない(仮に一部が重複していたとしても集計に用いたIDが異なることから同一の消費者かを判定することは困難)といった要因があることから、単に2つのデータを組み合わせて解析を行うことは難しいという問題があります。
 そこで深層学習など近年の機械学習モデルをこれらデータ融合に応用することで、変数ごとの複雑な関係性を把握しながらデータ融合を実施することが可能となっています。(新美・星野, 2017)



2. 機械学習を含む統計解析モデルの開発

マーケティングにおける顧客予測をより高い精度で行えるような統計モデルや指標の開発を行っています。

2.1 大規模データの同時モデリング

統計モデルでマーケティングデータを扱うにあたっては、ECサイト等で収集したウェブのアクセス履歴データを中心に、 実店舗の訪問/購買履歴データやモバイルアプリの操作情報等のいずれも大規模なデータを複数組み合わせることで、 顧客の行動を多面的に同時モデリングしています。

2.2 統計モデルの応用

個人の変量効果を含む同時分布の推定といった多重積分を含む困難なモデルの解析にあたって、 積分段階的ラプラス近似法(integrated nested Laplace approximation: INLA)を用いて 効率的に解析を行うなど、比較的新しい統計モデルの実務データへの応用(新美・星野, 2015)も試行しています。

2.3 深層学習モデルの開発

近年ではニューラルネットワーク(Neural Network)、とりわけ深層学習(Deep Learning)といった、 人工知能(機械学習モデル)を含む統計モデルの開発と実データへの応用(新美・星野, 2017)を行っています。

スキル  

1. 統計解析

各種統計解析手法を用いたマーケティング分析(検定、回帰分析、MCMC等)や機械学習手法を用いた解析を経験。
また深層ボルツマンマシン(DBM)を用いたデータ融合手法の開発など、機械学習の手法開発も実施。

2. プログラミング

プログラミング言語には主にPythonを使用。AWS (Amazon Web Services)上にJupyter Notebook+Tensorflowでの解析環境を整備。
統計解析にはSAS、MATLAB (Neural Network Toolbox等も経験)、R(テキストマイニングを含む)など、統計解析の言語も広く使用。
その他ECサイトの開発経験としてHTML、CSS、WordPress、JavaScript等の経験も有。

3. 語学

英語能力検定試験IELTS: Overall Score 6.5
マレーシアの英語学校への留学や、ノースカロライナ州立大での講義の受講、ノースウェスタン大学での共同研究プロジェクトなどを英語で実施。
大学院生時代には博士課程教育リーディングプログラムPhDプロフェッショナル登龍門プログラムの一環として、アジア各国の大学にて現地留学生とともに英語を共通言語としたプロジェクトを実施。

連絡先  

ご連絡の際には、各種SNS(主にはLinkedIn)をご利用ください。
また、ネットワーキングは基本的にはLinkedInにお願いしております。

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東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋一丁目三井ビルディング 15階
理化学研究所 革新知能統合研究センター
経済経営情報統合分析チーム 新美潤一郎 宛





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